『おおかみこどもの雨と雪』の細田守監督のアニメーション映画、
バケモノの子」を見てみました!

アニメーション映画といえばジブリ発ばかりの中で、
この「バケモノの子」は注目されている作品ですよね。

あらすじネタバレもまじえて、良かったところやちょっと考えたところなど感想です。

Sponsored Link

人間界「渋谷」と別にあるバケモノの世界「渋天街」。
一人ぼっちの少年が渋谷でバケモノ・熊撤に出会い、
強さを求めてバケモノの世界に行くことにした。

少年は熊撤の弟子になり「九太」という名を与えられる。

共同生活と修行を続ける中、ふたりは親子のような絆で結ばれ始める

”公式サイトストーリーより抜粋”

ジブリの「千と千尋の神隠し」のような非日常の世界に行くストーリーです。
ちょっと違うのはバケモノたちは人間の世界があるのを知っていて、
こっそり出入りしている様子なところ。

主人公の九太は、母親が交通事故で亡くなってしまいました。
心を閉ざして家出をし、一人で渋谷をさまよっていたところをバケモノ世界から来ていた熊撤に拾われるのです。

このシーンの渋谷はすごくリアル!
スクランブル交差点などが現実その通りに絵になってます。
詳しい人が見たらここはあそこだ!ともっと分かるのではないでしょうか。

場所の2015年のリアル描写がバケモノの子の魅力のひとつだと思います。

熊撤に会う前にチコに出会ってる?

九太と熊撤の絆がメインテーマのこのお話しですが、
重要そうなキャラクターが九太がバケモノ世界に行く前に登場しています。

チコです。
白くて小さい生き物で、マスコット人形にもなってます。

バケモノの子公式サイトより チコ
バケモノの子公式サイトより

このチコ、正体は何なのか結局最後までストーリー中でははっきりされません。

バケモノの世界に行った後も、チコが他のバケモノ達に見えている描写はあんまりありません。
バケモノとは言い切れないけれど、九太が成長した後もずっといつづけるので
ただの動物ではないのでしょうね。

九太に母親の幻を見せるきっかけになったり、チコは大事な役どころです。
九太の心が見せた母親の投影でしょうか。

チコは熊撤より先に登場し、九太に心を開かせます。
このシーンが、九太がいつか人間の世界の方へ帰ってくる予感をわかせます。

九太は人間の世界の方で大事なものを持っていたんですね。

カラフルなバケモノ世界

九太がバケモノ世界で熊撤の弟子になってからは、
楽しく画面に見入ってしまいました。

次の宗師を決めるとか、熊撤は宗師候補になるほど強いけど弟子がいないとか
ライバルの猪王前(いおうぜん)は人気があるとか、
猪王前には息子が二人いるとか、

いろいろ物語の背景がありますが観ていればすっとわかりました。

登場人物の服装、背景の建物、バケモノたちの持っている力に応じた動き方、
そういうのがとってもきれいで細かいです。

ウサギの宗師は月ウサギというイメージ。
暗くなってから現れて帰るシーンは幻想的です。

バケモノ世界は現実の渋谷より自然豊かで趣があり魅力的。
バケモノの子公式サイトより
バケモノの子公式サイトより

修行がうまくいって認められた九太なら、ここに残った方が幸せなのでは?
ちょっとそう思ってしまいました。

一郎彦とチコ※ネタバレあり

九太の修業時代が終わるまではあまり考えずに楽しめました。

でも、九太が成長して人間世界で楓に会うくらいからストーリーがよくわからなくなってしまいました。

理由のひとつは、楓の登場と同じくらいに実在のモチーフが再登場したこと。

ストーリーの最初に出てきた「白くじら」という本です。

「白鯨」
「モービィ・ディック」と呼ばれる巨大な白い鯨をめぐって繰り広げられる、メルヴィル(1819‐1891)の最高傑作。世界10大小説のひとつ。

「白鯨」はすごく有名な作品ですが読んでいません。
しまった読んでない、これどういうお話しなんだろう?
それが気になって「バケモノの子」を追えなくなってしまったのです。残念!

白くじらが人間が持つという「心の闇」を象徴している?と見当がつきますが
読んでないのでなんともはっきりしません。
この置いてきぼり感がストーリーの最後まで残ってしまいました。

人間界での出会いと宗師を決める大会、そこからの一郎彦の性格変化で
ストーリーは一気に動きます。

bakemono_02
バケモノの子公式サイトより

実は一郎彦も九太と同じく人間の子でした。
しかし、養父である猪王前は善意からかそれを本人に知らせていません。

一郎彦は九太と違って赤ん坊の時にバケモノ世界にやってきたので、
人間としての思い出は何もありません。
自分が何なのかすら知りません。

九太にはチコがいましたが、一郎彦にはいなかったのです。

人間である、という対処しなければいけない問題を無いことにし続けたせいで一郎彦の心の闇が大きく育っていったんですね。

九太を追いかけて渋谷に出てくる一郎彦は白いクジラのようなものに姿を変えますが、その大きさはかなりのものです。

そして、追ってくる一郎彦の動きはちょっとしたホラーです。
「バケモノの子」では怖いシーンの舞台ははバケモノ界ではなく人間界なんですね。

結局は、剣の付喪神に転生した熊撤と九太によって一郎彦は取り押さえられ、
猪王前一家に看病されているところで目を覚まします。
家族の善意が伝わったと取れる場面ですね。

終盤、チコを楓が救うシーンがあります。
楓にはチコが見えているのです。
九太は楓がいる人間世界を選ぶのだな、と思わせる場面です。

そっくりの本がでていた!

ちょっとストーリーを追い切れなかったものの、
ジブリ映画の次のアニメーション映画がでてきているんだな、と感じさせるいい作品でした!

そして、これを機会にちゃんと読書でもしてみようかと思いました。

お話の中に出てきたのとほとんど同じデザインの「白鯨」がちゃんとありました。

白鯨(上)改版 [ ハーマン・メルヴィル ]
価格:777円(税込、送料無料)

 

(楽天ブックスに飛びます)

読み終わるのは長くかかりそうですが、
置いておくのもかわいい装丁ですね。